ときどき日記 17 (2023/04 - 2023/09)
2023/09/04 カラーネガフィルム
スマホが古くなってきてバッテリーの持ちも悪くなったので買い換えました。3,4年ぐらい使っていたのかなっと思って調べてみるとなんと6年以上も使っていたよう
で、とりあえず新しい機種に買い換えました。ふだんあまり使用頻度が高くないので、こんなに長く使っていたとは思いもよりませんでした。道具は壊れるまで使い
たい性格なのですが、基本ソフト絡みのPCやスマホのように動作していても買い替えなきゃいけないというのは少し残念に思ってしまいますね。
ところで普段からフィルムカメラしか使わないんですけど、最近カラーネガフィルムを止めることにしました。今フィルムカメラに入っている最後の1本で止める
ということになります。かといってデジタルカメラに移行するわけではなく、これからはモノクロフィルムだけで良いかなっと思ったのです。
ちょうど発色現像液の処理フィルム本数の終わりだったのが切っ掛けで、撮影での荷物を減らそうと考えたのが一番の理由でした。今まで使用していたフィルムは
モノクロフィルム・モノクロ赤外フィルム・カラーネガフィルムでしたから、35mmフィルムだとカメラ3台をバッグに詰めて撮っておりました。それをカラーネガ
フィルムを外して2台体制にしようと思ったのです。ブローニーでもフィルムバックを1つ減らすつもりです。
今夏は暑すぎてあまり撮る気にならなかったので、秋に向けて荷物を軽くして少しだけ機動性良くして遠くに撮りに行きたいですね。
でも軽くなった分はレンズを余計に1本追加するような気もしちゃいますけどね。
2023/08/07 フィルム現像ミス
私がフィルムカメラで撮って現像プリントするという趣味になってからおよそ20年ほど経っています。最初はカラーポジフィルムで撮って現像所でスリーブで現像して
もらっていましたが、間もなくモノクロネガフィルムとカラーネガフィルムの自家現像処理をするようになりました。その頃はデジタル一眼レフカメラなどもあったの
ですけど、フィルムカメラもまだ縮小気味ではあっても新品が豊富にあったのです。丁度フィルムカメラとデジタルカメラの市場が逆転する頃にあえてフィルムカメラ
で撮る趣味になったわけです。
そういう頃のことですから、自家現像処理するにも道具や溶液類もまだ安価で豊富にありました。最初のフィルム現像での組み合わせは、フジPresto400フィルムと現
像液フジドールEの組み合わせでした(もちろん今は両方とも生産終了しています)。不安を抱えながら現像しましたけど、初めてにもかかわらず何ら問題なく現像でき
ました。撮影カメラは新品で購入したものなので撮影時の不具合は起こりにくく、フィルム現像でも組み合わせ指示通りの温度や時間を守って処理したというのもある
かと思います。ただその後では、中古カメラを使ったことによる撮影時の不具合による現像ミスや、オリジナルの自家調合による現像ミスなどいろいろと経験しました。
そういうミスをした時には、現像後フィルムからミスの原因を特定して再度やり直すことになります。例えば、撮影カメラに問題がなく現像後フィルムが薄ければ、現
像時間が足りないのかあるいは水温が低かったのかなどの原因を特定するわけです。
下記サイトでは現像後フィルムのミスを26パターンに分けて、そうなった原因と対処法を記述しています。
https://thephotographyprofessor.com/top-26-film-developing-problems-what-to-look-for-and-how-to-solve-it/
(ホームページは、https://thephotographyprofessor.com/)
英語サイトですけどページ丸ごと翻訳サイトにかければ日本語で読みやすくなりますね。
ページを読んでると色々とミスの仕方もあるんだなっと変に感心させてくれます。
中古カメラを買った時には撮って現像してカメラ側原因のミスがないかをまずは確認したほうが良いですね。
2023/07/10 大阪湾周遊旅
ふと、昨年末から今年年始にかけて四国へ行ってた時にお参りせずに心残りだった寺院へ行こうと思ったのです。
年末年始に周っていた時にたまたま四国遍路八十八ヶ所の第88番札所大窪寺があったので寄ってお参りしたのですけど、その時に第1番札所霊山寺を帰りにでも寄れば
88ケ所の最後と最初を周ることになって2ケ所だけなんだけどキリが良さそうだと思っていたのです。ただ実際には帰りに寄ろうとした時に年始参りのために人が多す
ぎて車も停められずに諦めて帰ってきたことがあったのです。
そこで公共交通機関(船・列車・バス)を使って大阪湾を時計回りに1周するような感じで、他の場所も巡りながらゆっくり1泊旅にしようと思ったのです。自宅(吹田)-
難波-和歌山港-徳島-鳴門-淡路島-明石-自宅っというだいたいの経路です。徳島県内はJR四国の列車を使ったわけなんですけど、今となっては懐かしい扉を手で開ける
列車にも乗りました。まだ現役だったんですね。また駅には切符自販機がない所が多くて普通は列車内にバスのような整理券発券機があるのですけど、それも置いてな
い列車があってどうするのか車掌さんに聞くと降車時にどこから乗ったか言ってくれとのことでした。距離によって運賃が上がるのに善意の行為前提で運営してて良い
んだろうかと不思議に思ってしまいました。学生以外の乗車客はそれほど多くないから憶えているんでしょうか?
淡路島には列車は通っていませんから路線バスを乗り継いで北上して行きました。昔はたくさんのフェリーや旅客船で本土に渡る航路がありましたけど、今では平日に
運行しているのは北端の岩屋と明石を結ぶ旅客船しかありません。ただ路線バスは比較的充実してますからあまり困ることはなかったですね。
天気の良い合間を狙って行ったおかげか、突然の雨にも降られずに済みました。リュックサックにフィルムカメラ3台詰めて出かけても1泊ですから、大した重さでもな
くて徒歩だからこそ周れるところを巡ることができました。たまには車ではなく公共交通機関を使って見てまわるのも良いですね。
2023/06/12 工作機械
所有のカメラにちょっと便利なカメラアクセサリがあれば欲しいと思いますが、いかんせん昔のフィルムカメラでは在庫はおろか中古でも出回らないものが結構あります。
そういうものを個人や小企業などが3Dプリンタで作ったオリジナルのカメラアクセサリとかを販売していたりします。特に海外サイトではそういったカメラアクセサリを結
構見かけます。形状ををPCで作ってから樹脂フィラメントを溶かして積層することで好みの形状を出力できる3Dプリンタって、価格も廉価なものがあって便利そうなんです
よね。ただ一方で、場所をとるし個人的には作るものが少なすぎて稼働させることがほとんど無いんだろうなという気がしています。作りたいものがたくさんある人なら活
用できる良い道具なんでしょうね。
他に同じようなものにCNCという工作機械があります。こちらは積層で物を作るのではなく切削することで物を作る機械です。昔に下記の動画を見て、レンズ設計ができる
人なら面白い道具なんだろうなと思っていました。
https://www.youtube.com/watch?v=ZW2lj0KjyT8
CNCでアクリル板を削ってそして磨いてレンズを作るという工程で、磨き方が少し荒っぽい所があって精度に疑問があるんですけど、レンズを作るのがすごくシンプルでCNC
さえあれば簡単にできそうな感じなんです。他にあるアマチュアがレンズを作る動画では道具からして揃えられないような本格的な動画が多かったので、これぐらい簡単に
作れると興味がわいてしまいますね。アクリルによる屈折率の違いやコーティング無しになりますから市販レンズには及ばないですけど、遊びでレンズ作るには良い選択肢
のような気がします。
どちらの工作機械も私には使わなくて埃を被ってしまうのが目に見えますから購入しないですけど、でも興味だけはあるんですよね...
2023/05/15 ピント目測
以前の日記でも記述したPENTAXのフィルムカメラプロジェクトは最初にコンパクトフィルムカメラからということでしたけど、それについて少しだけ新しい情報が
開示されました。なんとフィルムを手動巻き上げで行うコンパクトフィルムカメラになるようなんです。てっきり今までPENTAXでたくさん生産してきたオートロー
ディングのオートフォーカスのコンパクトフィルムカメラになると思っていました。手動巻き上げということであれこれ想像してしまうのですが、個人的には好み
のカメラの方に進んでるようなのでさらに楽しみになりました。レンズやピント調整がどのようになるか気になりますが、今後の開示情報を期待したいと思います。
1960年代や1970年代には手動巻き上げのコンパクトカメラは各社からたくさん生産されていました。レンズは準広角から標準の焦点距離を持った単焦点レンズが多
く、ピント調整はファインダーを覗いて合わせられるレンジファインダーになってるものや目測でピントを合わすものがありました。
その目測でピントを合わす比較的廉価なカメラでは、上図のようなイメージアイコンに合わせて撮るゾーンフォーカス式のカメラがありました。ふと、そのアイコ
ンと実際の距離の関係はどうなっているのか気になりました。というのも私の所持しているカメラの中でたぶん2台がそのようなカメラなのですが、メートルやフィ
ートの距離も併記されているので今までアイコンを見て合わすことが無かったのです。上図の機種も鏡筒の裏(下)にメートルとフィートが併記されています。もち
ろん、搭載レンズの焦点距離によってアイコンと距離の関係は異なると思いますが所持カメラで確認してみました。
私の所持しているカメラはそれぞれレンズ焦点距離35mmと38mmのもので、アイコンは4つから選ぶ4点ゾーンフォーカスになっていて、異なるメーカーですがよく似
たアイコンになっています。両機種ともレンズ焦点距離が近いからかアイコンに対する距離はほぼ同じになってるようです。上図の左から、1m、1.5m、3m、無限遠
という距離と合うようになっています。なんか切りの良い数値になっていて、撮影対象物が人ではなくてもこれからは鏡筒裏の数値を見なくとも済むような気がし
ます。
こういうピント目測のカメラはピントで間違うこともありますけど、固定焦点の暗いレンズを載せたカメラよりは遥かに楽しいですよね。
2023/05/01 世界ピンホール写真デー
もう過ぎちゃってますが、4月30日は世界ピンホール写真デー(Worldwide Pinhole Photography Day)でした。
毎年4月の最終日曜日に行うと決められていて、ピンホールカメラを作ったり写真を撮ったり写真をアップなどしましょうという日です。
ピンホールカメラって暗箱に小さな穴開けただけの簡単な構造ですから、簡単なものであれば労せずに作ることもできるのが利点です。とは言っても私自身が板材を使って
一から作ったものは1台だけで、後はカメラを流用するか改造したものが多いんですけどね。
そのピンホールカメラの存在は知っていても使ったことがないという人も多いと思います。もし少しでも興味があるのでしたら高いピンホールカメラから始めるのではなくて、
安い市販のピンホールカメラから試してみるのも良いんじゃないでしょうか。
今現在で一番お手軽な市販ピンホールカメラは、たぶんKINGの紙製の組み立てピンホールカメラだと思います。
https://www.asanumashoukai.co.jp/f/pinhole-film-camera
このピンホールカメラは、メーカーサイトや大型量販店やネットショップで手に入れることができます。なにより本体価格がフィルム1本分ぐらいの廉価なので、お試しに使
うには敷居が低くて良さそうな感じです。私は持っていないですが近いうちに購入しそうな気はしています。
普段はレンズを使ったシャープな写真を撮ってられている人も、レンズの無いピンホールカメラでソフトな写真を撮ってみると気分転換になって良いかもしれませんね...
2023/04/17 RA4ダイレクトプリント
最近、自家カラープリント界隈で少し流行っていることがあるようです。
それはフィルムを使わずにカラー印画紙だけでポジ画像を得る手法です。この手法は昔からあるようですが、最近Youtubeやサイトなどで試している人が多いようです。簡単
に言いますと、大判カメラにカラー印画紙を入れて撮影して液処理すればポジ画像の印画紙が出来上がるというものです。撮影に使った印画紙をそのまま液処理するために、
焼き増しのできないオリジナル画像印画紙だけが残ることになります。
液処理手順は非常に単純で、モノクロ印画紙用現像液で処理-モノクロ停止液処理-水洗-再露光-カラー印画紙用発色現像液で処理-カラー印画紙用漂白定着液で処理-
水洗という手順を踏みます。ようはRA4カラープリント処理の前にモノクロ現像液での処理プロセスと再露光を追加しているだけです。モノクロ停止液処理後は明室で行え
ます。
興味のある手法ですが私はたぶん試さないでしょう。というのも、それなりの大きさの印画紙を入れるとなると大判カメラが必要になるからなんです。さらに撮影時の感度
が非常に低くてISO3ぐらいで後述のフィルタ処理を加えるとISO1ぐらいの超低感度になるのです。感度がそれなりにあれば段ボールでピンホールカメラを作って試せるので
すけど、さすがにその超低感度じゃピンホールカメラは無理ですよね。
この手法は撮影して液処理ですので、色を合わせるカラーマッチングをするプロセスがありません。どのように色合わせをするのかと言いますと、撮影時でフィルタ処理に
よって合わせるということをします。フィルタ無しで撮るとカラーネガフィルムのオレンジベースの反対色である青色でプリントされてしまいます。ですので、オレンジ色
の85Bというタングステン光から太陽光への変換フィルタを付けるのが基本のようです。ただ印画紙特性や液処理特性などで色特性が異なりますので、CCフィルタなどをさら
にフィルタを重ねて調整するようです。使用する印画紙と液種類を決められてからトライアンドエラーで合ったフィルタを見つける試行が必要ですね。
興味がありましたら、「RA4 direct positive process」や「RA4 color reversal process」などのキーワードでサイト検索してみてくださいませ。
カラーネガフィルムは少し前から信じられないほど高価になってしまった故に流行りだしたのかもしれませんね。
2023/04/03 ヤシカ Mat-124G
先日、ハガキが届いて表に私の住所と名前が書いているのですが、裏が真っ白のハガキが届いたのです。差出人がわからず内容も真っ白なので把握することができないの
です。消印は大阪北郵便局で大阪一帯のどこかから出されたというところまでしかわかりません。プリンターで出力された文字なので、裏面印刷時に2枚送りされたために
印刷されずに確認もされなかった1枚だったのでしょう。なんか少しモヤモヤしてしまいますね。
ところでこのカメラは ヤシカ Mat-124G という2眼レフカメラです。
2眼レフカメラ末期の1970年代初頭の製品で、中古カメラ店では比較的よく見かけるカメラです。この2眼レフカメラには珍しく露出計がついていて、それもセレン露出計
ではなく電池の必要なCds露出計なので少し信頼性があります。使用電池は昔の水銀電池ですが市販の電池アダプタを使えば今の電池でも使えるようになります。もちろん
機械式カメラですので露出計は目安であって、絞りとシャッタースピードを手動で合わせて撮るんですけどね。
またアクセサリとしてワイドコンバーターとテレコンバーターも用意されていました(私は持っていない)。レンズ周りはローライBay1型になっていますからフィルターや
レンズフードがBay1型ローライと共用できるのは利点ですね。私の持ってるもう1台の2眼レフのローライフレックスTとフィルタやレンズフードは共用して使っています。
本体はプラスチック樹脂を所々使っているためか少し軽いですね。軽量化かコストダウンのためなのかわかりませんが、写真の反対側面にあるピントノブまでプラスチッ
ク樹脂なのはちょっといただけません。というのも、昔冬の夜に函館で雪が舞いつつ撮影していた時にピントノブが固着してしまい、少し力を加えて回したところノブが
空回りしてピントを合わすことができなくなったことがありました。翌日に青森に渡った時にホームセンターで工具を購入してビジネスホテルで修理して事なきを得まし
たけど、ノブが金属製ならこんなことはたぶん起こらなかっただろうと思っています。不満点はその特殊な事案だけで、人によっては写りが平面的であまり良くないと言
われますが、私には普通によく写るというイメージがありますね。
同じようなクランク巻上げのBay1型の2眼レフをもう1台ぐらい保有していても良いかなっと時折探したりしますけど、購入に至るほどのカメラは長く見つかっていません。
価格が合わないというのもありますけど、年々良い個体が減っている方が大きいような気がします。2眼レフカメラは気に入ったものが見つかれば手に入れた方が良いんで
しょうね。なんせ年代物ばかりですからね...