ときどき日記 16 (2022/10 - 2023/03)
2023/03/20 マイルール
私がよく使う印画紙の海外での価格がなぜか少し下がっています。コロナ前に比べて1.5倍ぐらいだったのが1.4倍ぐらいになってるんです(ドル基準)。金利上昇による景
気抑制が効いてきたんでしょうか。フィルムと印画紙価格がコロナ前ぐらいまでに下がってくれればいいのですけどね...
ところで、フィルムカメラではアナログメディアのフィルムを使って自家現像などの各過程毎の作業がありますから、各作業においてのマイルール的なものが多くなって
しまうような気がします。ただ私の場合は他人の作業を見たことがないために、はたしてそれがマイルールなのかどうかはハッキリしないところがあるんですけどね。
例えばフィルムを取扱う上でもいろいろとマイルールを設けています。フィルムを購入した時にすぐ使う分には室内に置いてるのですけど、しばらく先に使いそうなフィ
ルムは冷蔵庫に、しばらく使わないフィルムは冷凍庫に入れています。その際に購入したフィルムを冷凍庫に入れたい時には、いきなり入れるのではなく一晩冷蔵庫に入
れてから冷凍庫に移して保管するようにしています。逆に冷凍庫に入れていたフィルムを取出したい時でも一晩冷蔵庫に移して保管してから、そして室内に移してからも
少なくとも数時間以上経ってから封を開けてカメラに装てんして使うようにしています。ようはフィルムを保管するときや取出すときは室内-冷蔵庫-冷凍庫という手順
を踏んでいるということになります。これは裏紙と接している120フィルムの場合に裏紙の湿気によってフィルムへのダメージが稀にあったことで対策しているのですけど、
もしかしたら気のせいなのかもしれないとも思っています。135(35mm)フィルムではそういうダメージにあったことが無かったですけど同じような手順を踏んでいます。
また撮った後のフィルムは現像がしばらく先になりそうでも室内にてフィルムケースに入れたままにしています。これも同様に湿気絡みでダメージ受けることがあるため
で、フィルムの封を開けちゃってて湿気を含んでますから、わざわざ冷蔵庫に戻すようなことはしないのです。
撮影時には私はフィルムを撮影済みと未撮影フィルムを一緒に黒い袋に入れています。120フィルムは普通フィルムケースに入っていませんから、撮影済みフィルムは釣具
の5本ほど入る黒いルアーケースに入れるようにしています。一方、135フィルムはフィルムケースがありますから新品のケースと入れ替えるようにしています。ただ、撮
影後のフィルムはできれば巻上げでフィルムを少し出した状態でカメラから取り出しますので、撮影後と分かるようにフィルム端を逆折りしてケースに入れるようにして
います。撮影後のフィルムを間違って装てんして撮ってしまうと大変なことになりますからね...
人によって色々とマイルールはあると思いますが、とりあえず気候も暖かく良くなってきましたからフィルム詰めてどこかに撮りに行きたいですね。
2023/03/06 カメラリュック
先日カメラリュックを買いました。既にリュックは何個か持ってはいても中版カメラ用として持っているもので、日帰り撮影の135(35mm)フィルムカメラ用として今まで
使っているトートバッグやショルダーバッグに代わるリュックを購入したのです。
購入しようと思ったのはトートバッグやショルダーバッグでは肩への負担が大きくて、特に坂道だと辛くなるので両肩で背負うリュックも欲しいと思ったのです。既に持
っているリュックは大きいというのもありますしカメラを取り出しにくい構造になっているので、小さめで複数台のカメラでも取り出しやすい構造のリュックを求めて探
したのです。
結局はエレコムのリュックを選びました。エレコムってPC周辺機器だけ売ってると思ってたのですけど、カメラバッグも売っていたのを初めて知りました。買ったのは
off tocoというシリーズのDGB-S043BKという製品名のもので、リュックではよくある2気室タイプになっていて下室は両サイドから簡単に取り出せるようになっていて良い
感じです。バッグ自身はそれほど大きくありませんから、日帰りか1泊ぐらいまでしか使えないかと思います。また、大きなリュックにはある三脚固定やウェストベルトや
レインカバーなどは付いていません。私はトートバッグやショルダーバッグの代わりなので無いほうが良くて、その分バッグが思ったより軽いので丁度良かったですね。
ただ、下室と上室の仕切りが軟らかなので、サイズに合った硬質の板などを作って入れて仕切った方が良いような気がします。
早速、バッグ下室の両サイドにカメラ1台づつ入れて上室にもう1台カメラとレンズ1つを入れて、大阪八尾の東部の方に撮りに行ってきました。坂道を歩いていても肩への
負担はリュックなので感じなかったのは良かったですね。それより坂道上がる自分の体力低下のほうが気になりましたけど...
2023/02/20 現像時間の算出
モノクロフィルムを現像するときに現像時間がわからないことってありますよね。新しいフィルムや新しい現像液を試すときによくあることで、メーカー推奨の現像時間
にその組み合わせがないとかサイト検索でも見つからないような場合です。そういう時には似た傾向のフィルムあるいは現像液の組み合わせで何度か試行するようなこと
をして現像時間を求めていました。
ところが、photrio.comの掲示板で面白い手法で求めている人がいました。最初に断って
おきますが、私は眉唾ものの手法だと思っていて掲示板での他の人もそういう風に思っている人が半分ほどいるようです。
その手法とはまず明室でフィルムの切れ端と水温を合わせた現像液とタイマーを用意します。フィルムを現像液に半分漬けるか、フィルムの乳剤面に現像液を垂らします。
っと同時にタイマーをONにします。すると現像液に漬かった個所の色が白っぽく薄くなっていきます。もうしばらくすると今度は現像液に漬かった個所が徐々に色が濃く
なっていきます。その色が現像液に漬かっていないフィルム個所と同じ濃さになった時にタイマーを止めます。それで、その時に計った秒時間に「3.14」で割った数値を
分に変更すると現像時間が求められるというのです。もし計った時間が40秒であれば、40 / 3.14 ≒ 12.7 となり、約12分42秒がそのフィルムと現像液の組み合わせの現
像時間になるということです。う~ん、いかにも怪しい手法なのですが、この手法ってかなり昔からあって一般的ではないにしても歴史的には長いようなのです。
フィルムの実効感度や攪拌といった要素が無いこともありますが、3.14という数値や秒を分に替える根拠がよくわかりません。ただ一種の現像処理して求めているわけで
すから、完全否定するための根拠も薄いような気もします。
135(35mm)フィルムであれば否が応にも現像時にはフィルムの切れ端は出てきますから、一度お遊びで試してみるのもいいかもしれませんね。
2023/02/06 工作物
前回言っていた工作を始めて完成しました。この動画を再生すると小さい動画ながら様子がわかるかと思います。テスト用なのでバット内には入浴剤ともう使えない古い
バライタ紙を使って試しています。
作っていたのはプリント作業で使用するバットの撹拌機です。ずっと前から作らなければいけないと思いつつ引き延ばししていた物です。とは言っても、暗室プリントで
は長くても1工程あたり3分ほどなのでこれを使用することはないのです。主に後処理での調色処理で長く攪拌しなくちゃいけない調色や複数枚処理では不都合が生じる調
色があって手間を減らすために作ったのです。例えば5枚調色したい時で1枚当たり15分かかる調色だと、1時間15分もバットを絶えず攪拌しなくてはならないことになり
ます。これを少しでも楽にしたいと思って作ったのです。
工作技術と経験が未熟なために数年ほど悩んでいたのも、まずどういう形で動作するものを作るのかがわからなかったことが大きいです。結局はクレーンで吊り下げるよ
うなのがモーターへの負担が小さいのではないかと思ったのです。今の形がベストだとも思えないんですけど、とりあえず動作しているので良しとしました。
バットに比べて本体が大きすぎるんじゃないかと思ってしまうんですけど、2レーンで片方が六切(8x10inch)用でもう片方が大全紙(20x24inch)用のバットを想定していて、
大全紙用パットは少し重いので本体が浮かないように大きく作ったのでした。また六切用と大全紙用とでは攪拌する上下幅が違うので異なるレーンで分けるようにしたので
す。攪拌の幅や時間間隔などは私が普段している攪拌に近いような感じですけど、人によっては全く異なる攪拌をされているんでしょうね。贅沢を言えば攪拌時間間隔にム
ラをつけたいところですけど、私の工作技術じゃ無理なのでそれは最初から諦めていました。モーター部分はいつものタミヤのキットを使っていますが、ギア部がプラスチ
ックなので耐久性とかがちょっと気になる所です。
普段は使わないことが多いですけど使う時は一気に使うことになると思いますので、あの長時間の攪拌から解放されるかと思うと少し嬉しいですね...
2023/01/23 PC
昨年末にPCを買い換えました。それまで12年ほど使っていたPCは途中で電源を交換したりして使っていたのですけど、Windows11に上げられない古い仕様のために
買い替えることにしたのです。スペックの高いPCは必要ないためにファンレスのミニPCにしました。静かで場所を取らないということで選んだのです。CPUのグレー
ドは下がるけど、さすがに12年前のものよりは速いだろうと思っていたのですけど少し遅いんですね。とは言っても気になるほど遅いわけではなく、何より小さくて
静かなのが気に入って使っています。他にもWindows11に上げられないPCがありますが、サポート期限が切れるころにまた考えたいと思います。
そのPCは主にサイト巡回や軽作業程度の為で、サイト巡回では旅サイトかフィルム写真サイトを見ることが多いです。それらサイトは定年後に旅をし始めて公開して
いるものや昔からフィルムで撮ってられる写真家の人だったりします。だいたい高齢の方がされているサイトが多いのです。ただ、頻繁に更新されていたサイトの更
新が止まってそのうちサイトが閲覧できなくなることがあったりします。仕方がないんでしょうけど、もう見れないかと思うと残念な気持ちになりますね。
ところで最近ちょっと工作を始めています。大したものではありませんし汎用的なものでもないので、きちんと動作できるのが完成したら次のこの日記に書きたいと
思います。書かれなければ工作に失敗したということになりますね...
2023/01/09 新年
あけましておめでとうございます。
年末年始は四国のほうに行ってました。いくつか通ったことのない道があったので通ってみようと思って訪ねたのでした。四国や紀伊半島って山地に行くとくね
くねとした狭い道が長く続くところが多いのですよね。わかって行ってるんですけどガードレールもないような所も多いので、運転するのも嫌になるほど長く感
じるのです。
そういった山道を抜けて何度も通ってる国道でしばらく走ってると、DMVという電車とバスが合体したような乗り物が走りだそうとしてる所に出くわしました。
道ではバスで線路では電車として切り替わる特殊な車両です。少し前にニュースになってて知ってましたが、初めて見ると案外かわいらしい車両なんですね。徳
島と高知の境目の東海岸に行かれる方は一度乗られてみるのもいいかと思います。
ところで新年になって毎年フィルムの値上げがされるのが恒例となってますが、今年も春までにいくつかのメーカーが値上げするという噂があります。生産中止
されるよりマシなんですけど、値上げ幅が大きそうで少し憂鬱な気分になりそうです。またイルフォードの日本の総代理店が春に別の会社に変わるそうなので、
何らかの影響があるのかもしれませんね。
2022/12/26 フィルムカメラプロジェクト
先日にフィルムカメラ関係でグッドニュースがされました。
リコーが"フィルムカメラプロジェクト"というのを立ち上げたのです。
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/pentax/filmproject/?utm_source=rim_top_4bnrs&utm_medium=banner&utm_campaign=filmproject
(ホームページは、https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/)
内容はPENTAXブランドでフィルムカメラの新製品を開発するというプロジェクトだそうです。135(35mm)フィルム一眼レフカメラをPENTAXで揃えている私に
とっては嬉しいプロジェクトです。とは言ってもまずはコンパクトフィルムカメラから始めるようで、その後にフィルム一眼レフカメラとかの予定のようです。
中間価格帯の新品フィルムカメラが長く長く不在であったことで、このニュースは今年一番の嬉しいサプライズです。このプロジェクトが上手くいくかどうかは
しばらく先になりますが、無事リリースされることを期待しています。手持ちのレンズ群が新品一眼フィルムカメラに取り付けられるようになれば嬉しいですね。
年末にビッグサプライズがあって良い年を迎えられそうです。さて、年末はどこに行こうかな。雪の状況もありますから直前になって決めることになりそうです。
皆様、良いお年をお過ごしくださいませ...
2022/12/12 ケントメア120判
私は普通のモノクロフィルはイルフォードのFP4plusを好んで使っていますが、135(35mm)判のモノクロフィルムではイルフォードの長巻ケントメアを使っています。
ケントメアはトラディショナルタイプでFP4plusやHP5plusより2-3割ほど廉価で、しかも描写に不満がなく使えているというのが大きな理由です。
このケントメアは今までは135(35mm)判だけを提供していてますが、それとは別に4つほどのメーカーに相手先ブランドで提供しているのではないかという噂がありま
す。実際私は知らずに使ったその内の1つのメーカーの120判フィルムは、ケントメアとよく似た特性を示していました。
そのケントメアが今月から本国では135(35mm)判だけでなく、120判の中判カメラで使えるフィルムをリリースしました。廉価版のケントメアがブローニーで使えるよ
うになって、イルフォードのロールフィルムの充実度がすごくなりました。中高感度の廉価版ケントメア・上位版のFP4plusやHP5plus・新乳剤のDelta系があって、
低感度や超高感度も用意されています。またオルソやセミ赤外フィルムまで揃っています。
なによりデジタル移行での激動期からでも主要製品のディスコン(生産中止)がほとんど無いんですよね。いつも使っているフィルムで長く撮っていきたい私にはあり
がたいメーカーですね。
2022/11/28 イーゼルマスク
暗室プリントで使うイーゼルマスクって金属製でしっかりはしてるんですけど裏面は簡素な骨組みで、引伸ばし機台座との接点は細い硬質ゴムで接するような構造に
なっているのが多いと思います。引伸ばし機台座の種類によるとは思うんですけど、この硬質ゴムってストッパーとしての役目をあまりしないんですよね。普通にイ
ーゼルマスクの羽根部を90度上げて印画紙をセットする時は何ら問題ないですけど、小さなサイズの時はレンズに当たるので少しだけ開いて印画紙をセットしようと
するとイーゼルマスクが動いてしまうことがあります。
昔にそういう動くことが嫌でイーゼルマスクに対策をしています。ただ単に細い硬質ゴム上にテープを張っているだけなんですけど意外と効果的で、不用意にイーゼ
ルマスクが動いて困る時には試してみるのも良いんじゃないでしょうか。テープとはいっても少し特殊なテープで、3M製の落下抑制テープというもので、本棚の本と
かが落ちないようにするテープです。クッション性は全く無くて極薄いテープですので、イーゼルマスクの平行性やピントに影響を与えることもありません。
ちょっとした工夫で作業がスムーズになればそれに越したことはないですからね。
2022/11/15 フィルムバック
今よく使っている中判カメラは6x6判のブロニカSQ-Aiです。
もともと色々とフィルムを使うために中判カメラはフィルムバック式カメラをよく使用します。フィルムバック式であればカメラ本体1台とフィルム銘柄分のフ
ィルムバック持っていれば、途中で簡単に入れ替えて撮影できますから重量的にも負担が少ないのです。
それが最近テスト用フィルムが増えてしまってフィルムバックが足らなくなりました。所持している中で1つだけ引き蓋の無いフィルムバックが眠っていて、こ
れをどうにか使えるようにしようと思ったのです。暫定的に6x7判のブロニカGS-1の引き蓋を入れていますが、サイズが合わないために差し込むことはできても
カメラからフィルムバックを外すことができないのです。最初はGS-1の引き蓋を短く切れば良いんじゃないかと思ったのですが、引き蓋の突起形状が少しSQ-Ai
とは間隔が違うのです。切っただけでは駄目であるために、どうしようかと考えて引き蓋を作ることにしました。
参照するSQ-Aiの引き蓋は手元にあるので、コピー品を作るということになります。ホームセンターでステンレス板0.3mm厚を買ってきて、ハンドニプラーという
鉄板を切る道具で大まかに切りました。そしてヤスリやリューターでサイズに合わせて削っていくという地道な作業です。SQ-Aiはフィルムバック単体では引き
蓋が取れないようになっていたり、引き蓋が入ってないとカメラから外せないような安全装置をステンレス板の突起や凹みで実現していますので、少し構造が複
雑なところがあります。そして意外と精度に厳しい構造のようで、少し削っては試して又少し削っては試してというのを繰り返してやっと出来上がりました。引
き蓋の持ち手はGS-1の持ち手部分を外して流用しましたが、これら作業は思ったよりも手間が多くて結局丸1日かけてしまいました。
引き蓋だけ中古で売っていれば良いんでしょうけど、最近じゃフィルムカメラ関係のアクセサリってずいぶん減っていて見つからないんですよね。見つからない
ので作ったわけですけど、不器用な私にしてはかなり出来がよく作ることができました。ステンレス板を切って穴開けただけなんですけどね...
2022/11/03 コダック
ここで違うことを書こうと思ってたのですけど、コダック絡みの悪いニュースが流れてきました。
中国のロックダウン以降に色々とごたごたしていたコダックケミカルやペーパーなどの製品群が、日本国内においては不都合な決定がされたようです。(下記、20
22年10月31日のプレスリリース)
https://www.kodakalaris.co.jp/about/press_release/
カラー製品だけだと思っていたものがモノクロ製品も含むようで、日本国内においては容易に手に入らなくなるようです。今後は薬品規制を受けない製品であれば、
海外通販するかいくつかある輸入商店に頼ることになるんでしょうか...?
フィルム自体は関係ないとはいえ、モノクロ薬品となると影響を受ける人が多そうです。これら製品を使用されている方は、海外などから購入するかあるいは別メ
ーカーの代替品を探すかの選択になるかと思います。私は現在使っている製品は無くてペーパー現像液のデクトールは将来使う予定でいくつかストックしています
が、それも使ってしまえば他メーカーのペーパー現像液に切り替えるかと思います。
プレスリリースの内容は色々思うところがありますが、一消費者としては安定的に提供できるメーカーや販社を望みたいところです。
2022/10/25 コダック35
電子化されたカメラで一番戸惑うのは、操作の仕方が初見ではわからないということじゃないかと思います。ボタンもマルチファンクションになっていると説明書を見な
いと理解できないんですよね。憶えれば良いんでしょうけど、なんか煩わしいと感じてしまうところがあったりします。
ところでこのカメラは、コダック35という昔の機械式の素通しビューファインダーカメラです。
いかにもシンプルなカメラで操作もさぞ簡単だと思ってしまうのですが、初見ではなかなか憶えにくい操作系なのです。70年以上前のカメラで一般的な操作系が定着する
前だというのが大きいのじゃないかと思います。ただ、シャッター速度・絞り・ピント・シャッターリリースはレンズに付いてるので理解しやすいです。
おかしいと思うのは、フィルム装てん時に金属製ガイドのような下にフィルムを通して巻上げ軸にフィルムを通すことです。裏蓋には圧着版があるにもかかわらず、がっ
ちりしたガイド下にフィルムを通してさらに圧着する仕様になっているのです。まるでズボンにベルトを通して締めてサスペンダーを装着するような過剰な仕様なのです。
もう少し何とかならなかったのか不思議に感じます。またフィルム巻戻しの際には、巻戻しノブではなく巻上げノブを上げることで巻戻しができるようになっていて、こ
れはまったく初見ではわからないです。レンズに付いたシャッターを切った後に巻き止め解除するのが、一般的なカメラのシャッター位置にあるボタンもなかなかな所じ
ゃないでしょうか。
とは言ってもおかしな所はそれぐらいで、他はいたって普通の完全機械式カメラです。付いている標準レンズ(私のは51mm F4.5)は可も不可もなく普通に写りますので、操
作は一度憶えてしまえば忘れないはずなんですけど、しばらく経ってしまうと合理的じゃないためか忘れてしまうのです。
触る機材には共通化された操作系がいかに大切であるというのがよくわかる機種です。とは言っても過去の遺産ですから愛着あるカメラなんですけどね...
2022/10/12 写真展終えて
10月9日をもって写真展 『汀線 (みぎわせん) 2010-2022』を無事終えることができました。
会期中にたくさんの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
終日在廊できたわけではありませんが、この2週間非常に新鮮な気持ちで楽しむことができました。っと同時にいろいろと先の課題が増えた写真展だったようにも
思います。もう少し柔軟に多様的に写真を撮らなくちゃいけないなとも感じました。
夏場はあまり撮らないのでしばらく遠出もしていなかったのですけど、落ち着いたら秋の風景を撮りに行こうかと思っています。急激に寒くなっちゃいましたからね...