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ときどき日記 19 (2024/04 - 2024/09)


2024/09/20 シャッター機構

米子

先日に工作としてシャッター機構を作りました。シャッターの部分だけなので当面は使い道がないですが、きちんと動作するか検証したかったので作ったのでした。 内容は非常に原始的なシャッターで詳細に書くのも恥ずかしい代物なので割愛しますが、そのシャッターは動作はしていても実動のシャッター速度がどれぐらい出て いるのかわからないのです。動作させてみるとある程度の予測はついているのですが、きちんと測るにはどうしたらいいのか悩んでいました。
シャッター速度を測る機械は高価なものから安価なものまであるようなのですが、一度だけの測定のために購入しても一度しか使わなければ無駄な機械になってしまい ます。それで、動画を撮ってコマ画像で判断してみようと思ったのです。まずは手っ取り早いスマホ動画のスペックを調べてみると、私のスマホじゃ30FPSでしか撮れ ないようです。エントリー向けの安いスマホを使ってるものですから、そんなもんだろうと諦めました。次に10年以上前に買ったカシオのEXILIM EX-ZR510という先日 のダイアリー画像のような物撮りにしか使っていないコンパクトデジカメを調べてみました。あまり期待していなかったのですが、調べてみると最大1000FPSまで撮れる ようでビックリしてしまいました。10年以上前の高くもないコンパクトデジカメにこんなハイスピード動画録画機能があるとは予想外でした。画質はかなり悪くなりま すが、シャッター幕を認識するには充分の画質です。
さっそくシャッター機構にライトを照らして三脚にデジカメを固定して撮ってみました。PC上でコマごとに調べて計算してみるとだいたい1/100sぐらいのシャッター速度 であることが分かりました。コマ画像でシャッター幕が動くさまがよく認識できて、個人的には思っていたぐらいのちょうどいい速度になっているようで安心しました。 ちょっと工夫すれば、数段ぐらいシャッター速度を変化させることが出来そうです。
しかし物撮りにしか使っていなかったコンデジとはいえ、10年以上も経ってからこんな機能があることを初めて知ったのは何とも情けないことですね...



2024/08/27 3Dプリンタ

3Dプリンタ造形物

少し前に3Dプリンタを手に入れました。前から欲しいとは思っていたのですけど、すぐに使わなくなって場所をとるだけの塊のような存在になるんじゃないか と危惧して躊躇っていたのでした。実際手に入れてから3ケ月ほど経ちましたが、すぐに使わなくなるというのは要らぬ心配でした。
購入したのは、Creality Ender3 V3 SE というビギナーズ向けの3Dプリンタです。そこそこ早くて正確で最大20x20x25cmの造形物を生成することができます。 使っていて思ったのですが、この機械が3万円ほど(今だとさらに安くなってる)で売っていてホントに適正な価格なんだろうかと不思議に思いました。客観的に 考えて20万円ほどしても納得してしまう気がします。このメーカーだけじゃなく、中国製の3Dプリンタって価格破壊的というか顧客にはありがたいというか、 なんとも不思議な存在です。
っで手に入れてからいろいろと作りました。最初に作りたかったのがミノックス用の現像と撮影用品でした。左上のは500mlステンレス現像タンクに4つ入るミノ ックス用の現像リールです。実は3Dプリンタを手に入れる前にステンレス板で作っていたのですが、あまりにも細かい作業で精度に問題があるために3Dプリンタ で作り直したのです。でも現像しても少しムラが出てしまうことがあり、設計し直して右上の500mlタンクに2つ入る現像リールにしました。現像本数は減って しまいましたが、今のところムラが出ることなく普通に現像できるようになりました。
もう一つはミノックスLX用のボディカバーというかフィルタアダプタです。ミノックスには外付けでフィルタを付けることができませんので、ボディカバーに フィルタアダプタを付けたような用品を作りました。シートフィルタを切ったものをこのボディカバーの裏に取り付けられるようになっています。これでミノ ックスにも好きなフィルタを付けられるようになりました。
他にもたくさん小物を作りましたが、3Dプリンタの何が便利かと言うと修正ややり直しに手間がかからないということです。木工や金属板で用品を作っていた 時には、完成した後に少し直したいとか思ってもまた一から工作しなくちゃいけなくて、工作時間を考えると面倒でなんならあきらめることも多いんですよね。 特に設計や工作技術に長けていない私なんかは、完成後に直したいところが山ほど出てきてしまうのです。一方、3DプリンタはPC上の設計図を修正するだけで 工作は3Dプリンタが勝手に動いて作ってくれます。修正ややり直しは躊躇うことなく行えるのが何より良いですね。
またある程度の汎用品であれば、既に先人たちが作った設計図をサイトから無料でダウンロードしてそのまま使うこともできちゃうわけです。そんなに希望の ものがサイトにアップされているとは限らないですが、私で言うとフィルムを何本も入れるフィルムケースやレンズキャップなどは今後市販品を買う必要が なくなりましたね。
工作技術が未熟で諦めていたアイディアも3Dプリンタで作れるんじゃないかと最近思うようになりました。万人向けではないかもしれませんが、私にとっては 買ってよかったと思う機械でしたね。



2024/07/13 ネガファイルを作る

MINOX用ネガファイル

私はミノックスフィルム24枚撮りを途中で切断せずにそのまま保管しています。そのネガフィルムは高さ9mmほどですが長さが30数センチほどあり、それをそのまま 収納できるようなネガファイルは存在しないわけです。そこで市販のクリアファイルブックをミノックスフィルムネガファイルになるように手を加えています。フィ ルムはいろいろなサイズがあって、今でもイルフォードでは年に1回受注生産に応じているような昔のフィルム規格もあります。そういった汎用的ではない規格のフィ ルムを使っている方は、自分でネガファイルを作って活用してみるのも良いんじゃないかと思います。簡単に作れるので参考になったら幸いです。
今回フィルム長さ30数センチ必要なので、B4のクリアファイルブックを使っています。B4用紙がそのまま入るクリアファイルが数10枚ブック形式になったものです。 それにホットシーラーというナイロンやビニールに封をするための器具で、goot製のHS-50というローラー式のを使っています。ヘラ式のもあるのですが、仕上がりが こちらの方が奇麗そうだったのでこれを選びました。このホットシーラーはようは半田ゴテのようなもので、そのまま使うと場合によっては温度が高すぎて上手く仕 上がらないことがありますので、同製の温度調節PC-11という温度を下げるためのコントローラーを電源との間で使っています。あと必要なものは、下敷き用のマット ・金属製の定規・セロハン紙が必要になります。
作り方としては、下敷き用マットの上にクリアファイルを置いてさらに上にセロハン紙を置きます。ホットシーラーが温まれば定規を使ってホットシーラーをセロハン 紙上を転がせばクリアファイルに封がされて出来上がるということになります。セロハン紙はアイロンの当て布のような役割です。私の場合は温度調節コントローラー で3/4ぐらいの温度に下げれば丁度良い感じです。もともと余裕を持たせたネガファイルにしようとB4ファイルにフィルム6本分としたのですが、思ったより余裕があり すぎましたね。10本ぐらい余裕でしょうけど、今度からは8本分ぐらいで仕切ろうかと思っています。
ネガファイルは紙製のを好んで使っていますけど、ミノックスフィルム用に新たに作るにしても手間がかかりすぎてしまうので、市販のクリアファイルブックに手を 加えるという方法にしました。汎用的ではないフィルムを使っていて市販ネガファイルが無いという人は試してみてはいかがでしょうか。ホットシーラーを転がすだけ なので簡単至極ですよ。



2024/06/23 PENTAX新フィルムカメラ

灯台

先日ペンタックスから7月12日に新発売されるフィルムカメラの全貌が発表されました。
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/pentax17/?utm_source=rim_top_mv&utm_medium=banner&utm_campaign=pentax17_product
(ホームページは、https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/index.html)
「PENTAX 17」という製品名で、縦構図ハーフサイズカメラ・電子制御オート露出・ピントは手動によるゾーンフォーカス・フィルム巻上げ巻き戻しは手動 という仕様のものです。クラシックな外観で焦点距離25mm(35ミリ判換算約37mm)レンズを搭載しています。ゾーンフォーカスは6点で、25cmのマクロ撮影も できるようです。オート露出もモードが選択できてフラッシュ無しモードがあって良いですね。露出補正ダイアルも付いています。またボディ上部と下部 にはマグネシウム合金でできているようです。想像していたよりもずっと凝ったデザインと機能になっていますね。
既にフィルムカメラで撮っている人には、ハーフサイズであることや絞りシャッタースピードを自分で設定できないってことに違和感があるかもしれません。 ただ顧客ターゲットがスマホ撮影していた人や初めてフィルムカメラに触れる人ということなので、そういう意味ではフィルムカメラを楽しむことにすんなり 受け入れられる仕様になっているような気がします。あえて難点をひとつ言えば、電池を3VのCR2を1本仕様にするのだったら単三電池や単四電池の2本使う 仕様の方が入手のしやすさやコストの面で優しかったのにと思ってしまいました。
希望小売価格は 107,000円(税別)で、メーカー直販では 88,000円(税込)で予約販売されています。価格については機能内容的にそれぐらいするんだろうなと いう感じがしました。それよりもこの価格で思い出したのが、今から45年ほど前にバイトをしてキャノンA-1と50mmF1.8レンズを付けたものを105,000円で買 っていたなということが頭に蘇りました。そのカメラは残念ながらほとんど使用せずに写真趣味にもならずに結局友達に売ってしまいました。それから写真 趣味になったのは20年ほど経ってからで、趣味になるかどうかはその時の心情とカメラが販売されているということが大きかったんじゃないかと思っていま す。そういう意味でも中間価格帯の新品フィルムカメラが店頭に置かれるということは、フィルムカメラで撮る趣味になる人が増えるということなので喜ば しいことですね。



2024/05/27 フィルムスキャナ

牧場

最近はミノックス判カメラでよく撮るようになりました。撮影フィルムをモノクロだけにしたものですからカラー分の機材が減ったので、小さなミノックス判カメラを その他撮影機材と共に追加で持つようになったわけなんです。それゆえにミノックス判フィルムの自家現像プリント環境の為にいろいろと工作したり道具を買ってたり したのですが、デジタル上の画像確認のためにどうしようかと思ってフィルムスキャナを購入しました。
私は135(35mm)フィルム36枚撮り1本からミノックス判24枚撮り6本として切り出して詰めています。ミノックス判フィルム1本の両端を除いた長さは30数センチメートル になります。昔は途中で切ってネガフィルムホルダーに入れていたのですが、なんせ小さなフィルムですから両端だけ切って丸々1本を保存するようにしたのです。
そうすると既に120フィルムや135フィルム用で使っているフラットベッドスキャナでは長さが足りません。かと言ってコピースタンド使ってデジタルカメラで複写する のもちょっとかったるい気がします。っということでフィルムスキャナ購入に至ったわけです。
購入したのはケンコーのKFS-14DFという135フィルム126フィルム110フィルムをスキャンできるものです。これに決めたのはフィルムアタッチメントを本体にセットして から、フィルムはそのアタッチメントに通して手動でフィルムを動かして位置決めするものですから、フィルムがどれだけ長くても問題ないというのが理由でした。もち ろんミノックス判のアタッチメントはありませんので、一番小さな110フィルム用のアタッチメントをセットしてから110フィルムモードでスキャンするということになり ます。そして画像を保存してからPC上の画像処理ソフトでミノックス判サイズで切り抜きするということになります。
使ってみると思ったより簡単ですね。作業中は常にフィルムを動かして画像保存ボタンを押すということになりますが、本機単体で作業できて画像保存時間も短いので 手軽に作業を終わらせることができます。嵩張らないのも良いポイントです。
ミノックス判フィルムをよく使うようになったんですけど、実は自作の現像リールで何度も工作に失敗して何本もフィルムを無駄にしてしまっています。製品じゃなく 自作工作の方は一筋縄ではいきませんね...



2024/04/26 チノン35FS

チノン35FS

久しぶりに使った電子式カメラの調子が悪いなぁっと思ってたら、100円均一ショップで買ったばかりのコイン電池が全然電圧が足らなかったせいでした。1.5Vの 電池のはずなのにテスターで計ってみると1.1Vぐらいしかありません。電池4つ使用するカメラなのですが全ての電池が1.1Vしかないため、たまたま1つがおかしい というわけではなかったようです。高くなりますがパナソニックの電池に変えてみると上手く動いてくれました。なんせ年代物のカメラなので電池のせいよりも先 にカメラが壊れてしまったのかと思ってしまいました。電圧の足らない1.1Vの電池ではシャッターは下りなくてもバッテリーチェックランプはOKだったのが余計に そう思わせてしまったのもあります。カメラが壊れてなくて本当に良かったです。
ところでこのカメラは、チノン35FSというコンパクトフィルムカメラです。コイン電池ではなく単三電池2本で動作するようになっています。赤色で派手な感じが よくて買ったわけですが、他にも黒や黄や青色があったようです。露出は撮影モードもない完全オートで、露出補正したい場合はISO感度を変えるしかありません。 レンズの前にISO感度設定ダイアルがあるのですが、いつもフィルタを付けているためにフィルタを外して感度変更する手間考えると面倒なのでそのまま撮ることが 多いですね。見ての通りこのカメラには少し大きめのフードを付けてるのでファインダーから見ると少し被ってしまってます。
このカメラが自動なのは露出だけで、ピント合わせは手動のゾーンフォーカスですしフィルムの巻上げ巻き戻しも手動です。ただフィルム装填時はイージーローディ ングという機構でフィルム端をスリットに入れなくても装填できるようになっています。撮りたいと思ったら目測でピント合わせてシャッターボタンを押すだけの 簡単な操作です。35mmF2.8の単焦点レンズに自動露出のみというカメラですので、散歩撮影で気軽に撮るというような使い方が合っているんじゃないでしょうか。
もうすぐゴールデンウィークで今年はだいぶんと混雑が予想されるようですので、安・近・短でこのカメラのような軽いカメラを携えて撮ってみるのも良いんじゃ ないでしょうか。



2024/04/08 フィルムローダー

花木

高速道路のサービスエリア(SA)って一般道からでも施設が利用できるウェルカムゲートがあるところがあります。ETC(電子料金収受システム)が増えてからそういう ことのできるSAが増えてますね。高速道路外に駐車場もありトイレや食事ができるので、周りに何も無い場所だとかなり重宝したりします。
っで私の家から一番近い吹田SAはどうかといいますと、残念ながらウェルカムゲートはありません。周りに土地が無いので出来ることもないでしょうけど、実は全く おおやけになっていないのですが外から入る入口があります。もちろん専用駐車場はないので徒歩で行くことになります。先日電車とバスで近くに行ってみると、本 当に入って良いのかな?という所を通って無事にSAに行くことができました。上りSAに繋がっているのですが歩道橋を使えば下りSAにも渡れます。一番近いSAですか ら今まで利用した記憶がほとんど無くて、今回じっくり食事しながら見ることができました。普通のSAなのでなんてことないですが、外から徒歩で入れることに秘密 基地感があって少しワクワクしました。
ところで私は最近白黒フィルムでしか撮っていないので、135(35mm)フィルムはコストが安くなる100ft長巻フィルムを買って自分でパトローネに詰めています。その フィルムを詰めるためのフィルムローダーという用品は個人用で100ft用のものしかないと思ってたのですが、さらに長い400ftや1000ft用のものがあるのを最近初め て知りました。
https://www.rezivot.com/collections/technical-equipment/products/400ft-135mm-film-bulkloader
(ホームページは、https://www.rezivot.com/)
上記サイトは400ft用のものですが1000ft用のものも用意されています。400ft用のものは 28,000台湾ドルですから少しお高めですね。写真用カラーネガフィルムは 100ft長巻は無いですし高くなっちゃってますから、カラーネガフィルムでたくさん撮る人はECN-2現像処方の映画用カラーネガフィルムの400ftや1000ftを購入しよう かと検討したことがあると思います。でも、どうやってフィルムをパトローネに詰めるかで諦めていた人もいるんじゃないでしょうか。すごくニッチな需要ですけれ ど、この用品に興味のある人も少しいそうな気もします。
できれば400ftや1000ftの長巻フィルムから100ft長巻を作れる用品があったのなら、用品も安く作れるでしょうし少し需要も多そうな気がしますけど、実際はどうなん でしょうね。もしかしたら私が知らないだけで、そういう用品が既にあるのかもしれませんね...