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モノクロフィルム現像の手順

♪ Sweet Dreams (by Eurythmics)
 −−− 白と黒とたくさんのグレイ

モノクロフィルム現像

撮影後モノクロフィルムと現像用品と薬品を揃えたらモノクロネガフィルムのフィルム現像をしてみましょう。
粉末薬品で溶解したものは1晩ほど経った安定した状態がいいです。
ではさっそく始めましょう。
っと言いたいところですが、初めてであれば現像タンクへのフィルムのセット方法とかを会得する必要があります。
こちらの現像タンクとリールのページを参照して現像タンクへのフィルムのセット方法や攪拌方法を覚えてください。

※普段はDD23処方を少し変えた自家調合を「ウナギのたれ式(液量を少し廃棄して新液を加えるやり方)」で永続的に 使用しているのですが、今回は定番の市販現像薬コダックD76を使って正統な方法でやってみます。 まずは、たくさん撮ってD76処方で現像してみてください。


【手順】

1。現像薬品群を現像したい水温で安定させる

水温安定

一般的に20℃処理が基本となっていますので、現像液に突っ込んだ水温計が20℃になるようにしてください。
夏なら保冷剤、冬ならヒーターを深バットに入れて調整してください。どうしてもその温度にならないのなら、 18℃や22℃での現像時間を調べてその時間で処理するようにしてください。
だいたい2℃変わると現像液での処理時間が2割ほど上下します。
水の入ったメスカップは液温安定のために使用します。(4項で記述)
また水洗促進剤・水きり剤を使用するときは温度調整する必要はありませんので、別のメスカップに作って用意しておきます。

2。フィルムを現像タンクにセットする
詳細はこちらの現像タンクとリールのページ

3。(必要なら)前浴
必要ならという前提ですが、水あるいは水切り剤を薄めたものを現像タンクに注ぎ、30秒間ほどゆっくり攪拌して排出する。 私は普段は使用しません。

4。現像液を現像タンクに注ぐ

現像液の処理

メスカップの現像液を現像タンクに注いだ後、現像タンクの蓋を閉めて台上などに底を叩いてフィルムに付いた泡を逃します。
それから30秒連続攪拌後に、50秒静止と10秒攪拌を規定の現像時間まで繰り返します。(今回は6分30秒)
そして時間がきたら現像液を排出します。
なお液温安定のため静止時には、下図のように静止時には水のメスカップの中に入れています。

液温の安定

5。停止液を現像タンクに注ぐ
同様に停止液を入れて処理します。(処理時間30秒)

6。定着液を現像タンクに注ぐ
同様に定着液を入れて処理します。(今回は7分)

7。(必要なら)予備水洗と水洗促進剤
必要ならという処理ですが、私はこの処理を行うようにしています。
水洗促進剤を使用することで定着時の不要成分除去を確実に行うことができ、その後の水洗時間を短縮することができます。
まず定着処理後に現像タンクに水を入れて攪拌後に排出します。これを計2回行います。
そして水洗促進剤を入れて攪拌し静止して排出します。(1分)

8。本水洗する

本水洗

現像タンクからリールを取出し、メスカップに入れて何回か水を入れて排出を行った後に水洗用ホースで水を注ぎ続けます。 だいたい5分〜10分間ほどですが、私は硬膜定着液を使用していますので念のため20分間処理しています。

9。(必要なら)水切り剤
必要ならという処理ですが、私はこの処理を行うようにしています。
乾燥時の水滴跡を残りにくくするために使用しますが、水きり剤は規定の半分ほどの薄い状態で行っています。 処理としては、水洗を終えたリールを水切り剤の入ったメスカップに入れて揺らして泡を除き1分間ほど漬け込みます。

10。フィルムを乾かす

フィルム乾燥

フィルムを取出しフィルムクリップを使って吊るします。吊るす場所は浴室だと埃が少なくて良いと思う。
また120フィルムを吊るすときにはシールの付いていない方を上にする方が液だれが無くて良いです。
スポンジなどでフィルム表面の水滴を取り除く人が多いと思いますが、私は水きり剤を使用した後はスポンジで拭き取らずにそのまま乾かしています。

11。フィルムを切ってフィルム用アルバムに入れる

フィルム保存

普通は、135フィルムなら6枚毎・120フィルム645判は4枚毎・66判67判は3枚毎にフィルムを切ってアルバムに入れるように なっています。

現像液と定着液は貯蔵用ボトルなどで保存し規定本数近くなるまで使いまわすことができますが、その他溶液は使い捨てにします。
たくさんの手順があるように思いますが、何回かやると自然と身に付くようになります。


※現像・定着の時間
現像時間は使用フィルムと現像液の組み合わせにより決まります。一般的な現像液であればフィルムメーカーのサイトから フィルム処方をダウンロードすれば詳しく載っています。あるいは「The Massive Dev Chart」という各種フィルムと各種現像液との 組合わせを参照できるサイトがありますので参照してください。
定着時間は定着液に記載されている定着時間を基準に処理します。

※増感現像・減感現像・希釈現像など
現像時間をフィルムメーカーのサイトで確認すると、そのフィルム基準の方法だけでなくその他現像方法での現像時間が書かれています。
フィルムの感度を基準感度から増やして(ISO100→ISO200など)撮影した場合の現像時間(増感現像)や 逆に減らして(ISO100→ISO50など)撮影した場合の現像時間(減感現像)があります。
増感現像では光の乏しいときやシャッターを速く切りたいときなど撮影時の利点がありますが、現像後の粒状性は粗くなります。 減感現像では撮影時の利点というより、現像後のフィルムの画像を変化させるために使用します。現像後画像がより軟調に 仕上がるようになります。市販現像液で軟調にされたいときに有効な手段かと思います。
あと現像液を薄めて現像する希釈現像の時間も書かれています。希釈現像するとフィルムの画像のエッジが際立つようになります。 ただ粒状性は粗くなります。また希釈現像では現像液を使い捨てにするのが普通です。

※前浴の有無
前浴という現像液を入れる前に現像タンクに水あるいは水切り剤を薄めたものを入れて攪拌する行為のことを言いますが、 行う人と行わない人がいます。私は前浴を基本的には行いません。それはしなくても問題無いからですが、ただフィルムの 色素(ハレーション防止層)が排出時に盛大に出るフィルムには前浴をしています。
まずは前浴は無しでやってみてはどうでしょうか?不要な工程ならしない方が良いですから。